もくじ
ゼップバウンドとは
ゼップバウンドは、チルゼパチドを有効成分とする持続性GIP/GLP-1受容体作動薬です。週1回皮下注射し、食事療法・運動療法と組み合わせて体重減少を目指します。ゼップバウンドは、国内で一定の条件を満たす肥満症および中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対して承認されています。当院で行う本治療は、公的医療保険を使用しない自由診療です。
承認基準を満たさない場合について
国内承認上のBMI・合併症などの条件を満たさない方への処方は、承認された範囲と異なる適応外使用となります。
当院では、診察、血液検査、既往歴、現在使用している薬などを確認し、期待される利益がリスクを上回ると医師が判断した場合に限り治療を行います。適応外使用となる場合は、治療内容とリスクをご説明し、同意をいただいたうえで処方します。
週1回の自己注射による体重管理・肥満治療
当院では、体重増加に伴う健康上の問題を改善し、健康的な体重管理を続けることを目的として、ゼップバウンドを用いた週1回の自己注射による治療を自由診療で行っています。
初診時は問診・診察と血液検査のみを行います。検査結果に問題がなく、安全に治療を開始できると判断した方に、後日2.5mgを2本(2週間分)処方し、体調や治療効果に応じて段階的に治療を進めます。
国内で承認されている対象
ゼップバウンドの国内承認上、肥満症に対する対象は、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、高血圧、脂質異常症または耐糖能障害(2型糖尿病、耐糖能異常など)のいずれかを有し、次のいずれかに該当する方です。
- BMIが27kg/m²以上で、肥満に関連する健康障害を2つ以上有する方
- BMIが35kg/m²以上の方
中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対する使用は、BMIが27kg/m²以上であることが承認条件です。
当院では、承認基準を満たすかどうかにかかわらず、BMI、合併症、検査結果、既往歴、治療目的などを総合的に確認し、処方の可否を判断します。ご希望があっても処方できない場合があります。
治療を受けられない方・慎重な判断が必要な方
以下に該当する場合は、治療を行えないこと、または慎重な判断や専門医への相談が必要となることがあります。
- 本剤の成分に対して過敏症の既往がある方
- 1型糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡の方
- 妊娠中、妊娠している可能性がある方、妊娠を希望している方
- 授乳中の方
- 重度の胃腸障害がある方
- 膵炎、胆石症、胆嚢炎、胆管炎、腸閉塞などの既往がある方
- 重い肝機能障害・腎機能障害がある方
- インスリンや一部の糖尿病治療薬を使用している方
- マンジャロなど他のチルゼパチド製剤、または他のGLP-1受容体作動薬を使用している方
- 自己注射を安全に行うことが難しい方
- その他、医師が治療に適さないと判断した方
治療の進め方
1.初回受診(問診・診察)
体重の変化、食事・運動・睡眠などの生活習慣、既往歴、現在使用している薬、これまでの治療歴などを確認します。身長、体重、BMI、血圧なども測定します。治療を安全に開始できるか確認するため、初診時に問診・診察と血液検査を行います。初診当日の薬剤処方は行いません。
2.初回処方
血液検査の結果を確認し、安全に治療を開始できると判断した方に、後日2.5mgを2本(2週間分)処方します。初回処方時に、医師または看護師が注射方法、保管方法、注射する部位、使用済み注入器の取り扱い、副作用が生じた場合の対応について説明します。
3.再診(初回処方から2週間後)
初回処方から2週間後に、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛などの副作用、食事摂取量、体重変化、自己注射の状況を確認し、問題がなければ、2.5mgをさらに2本(2週間分)処方します。
治療中は、食事療法・運動療法を継続し、体重、血糖、血圧、脂質などを必要に応じて確認します。3~4か月間治療しても改善傾向が認められない場合や、副作用が強い場合には、治療の中止を検討します。
※治療期間や維持用量には個人差があります。体重減少の程度や健康状態を確認しながら、継続・減量・中止を判断します。
用量(増量)について
ゼップバウンドは週1回、同じ曜日に自己注射します。2.5mgから開始し、体重減少の程度や副作用を確認しながら治療を進めます。増量は自動的に行うものではありません。副作用がある場合や、現在の用量で十分な効果が得られている場合は、増量を延期したり、同じ用量を継続したりすることがあります。
| 時期 | 用量・対応 |
|---|---|
| 初回受診 | 薬剤処方は行いません。採血結果判定後に導入(翌診療日には結果がでています) |
| 初回処方 | 検査結果確認後、問題がなければ、2.5mgを2本(2週間分)処方 |
| 初回処方から2週間後 | 副作用を確認し、2.5mgをさらに2本(2週間分)処方 |
| 2.5mgを合計4週間使用後 | 状態により5mgへ増量、または2.5mgを継続 |
| 5mgを4週間以上使用後 | 状態により7.5mgへの増量を検討 |
| 7.5mgへの増量前 | 安全性確認の血液検査を再度実施 |
| 7.5mgを4週間以上使用後 | 状態により10mgへの増量を検討 |
副作用について
開始直後や増量後には、消化器症状が起こりやすくなることがあります。治療中に気になる症状がある場合は、次回受診を待たずに当院へご相談ください。
| 副作用 | 症状 |
|---|---|
| 比較的起こりやすい副作用 | ・吐き気、嘔吐 ・下痢、便秘 ・腹痛、腹部不快感、腹部膨満感 ・消化不良、食欲低下 ・注射部位の赤み、かゆみ、痛み、腫れ ・疲労、めまい、脱毛など |
| まれですが注意が必要な副作用 | ・低血糖 ・急性膵炎 ・胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸 ・アナフィラキシー、血管性浮腫 ・腸閉塞を含むイレウス ・嘔吐や下痢に伴う脱水、急性腎障害 ・糖尿病網膜症の悪化 |
| 速やかな受診が必要な症状 | ・嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛 ・強い腹部膨満、便やガスが出ない、持続する腹痛・嘔吐 ・右上腹部の強い痛み、発熱、黄疸 ・水分が取れないほどの嘔吐・下痢 ・息苦しさ、顔や喉の腫れ、全身のじんましん ・冷汗、ふるえ、強い動悸、意識がもうろうとする症状 |
費用
| 内容 | 費用 |
|---|---|
| 初回受診(問診・診察・安全性確認の血液検査) | 5,500円(税込) |
| ゼップバウンド 2.5mg×2本(2週間分)※初回処方 | 7,500円(税込) |
| ゼップバウンド 2.5mg×4本(4週間分) | 15,000円(税込) |
| ゼップバウンド 5mg×4本(4週間分) | 30,000円(税込) |
| ゼップバウンド 7.5mg×4本(4週間分) | 44,000円(税込) |
| ゼップバウンド 10mg×4本(4週間分) | 55,000円(税込) |
※初めてゼップバウンドを希望される方へ
初回受診:5,500円(税込)
初回処方(2.5mg×2本・2週間分):7,500円(税込)
初回受診から最初の2週間分の処方まで 合計13,000円(税込)
※薬剤料金には診察料、自己注射指導料、使用済み注入器の処分費用を含みます。
※7.5mgへ増量する前に、安全性確認の血液検査5,500円(税込)を行います。
※体調や検査結果により追加の検査・処置等が必要な場合は、別途費用がかかることがあります。
安全性について
未承認医薬品等(承認された範囲と異なる使用)
ゼップバウンドは、国内で一定の条件を満たす肥満症および中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対して承認されています。当院で、国内承認上のBMI・合併症などの条件を満たさない方に体重管理目的で処方する場合は、承認された効能・効果の範囲と異なる適応外使用となります。
入手経路等
当院で使用するゼップバウンドは、国内の正規医薬品卸業者を通じて仕入れた国内承認薬です。個人輸入品は使用していません。
国内の承認医薬品等の有無
国内では、ゼップバウンドが一定の条件を満たす肥満症および中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対して承認されています。一方、国内承認上のBMI・合併症などの条件を満たさない方の体重管理を目的とするチルゼパチドの使用は承認されていません。
医薬品副作用被害救済制度について
承認された効能・効果、対象患者または用法・用量と異なる方法で使用した場合、万が一重篤な健康被害が生じても、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる可能性があります。
諸外国における承認・安全性等に係る情報
米国では、ゼップバウンドは成人の肥満、または体重に関連する健康障害を有する過体重の長期的な体重管理に承認されています。当院で処方する患者さんのうち、国内外の承認基準を満たさない方については、有効性および安全性に関する情報が十分でない可能性があります。
よくあるご質問
当院で行う本治療と安全性検査は自由診療であり、公的医療保険は使用できません。
いいえ。BMI、既往歴、現在使用している薬、検査結果、治療の目的などを確認し、医師が治療による利益がリスクを上回ると判断した場合に限ります。
いいえ。診察や検査結果によっては、治療を開始できない場合があります。その場合も検査費用は必要です。
初診時は、問診・診察・安全性確認の血液検査のみで5,500円(税込)です。初診当日の薬剤処方は行いません。検査結果に問題がなく、後日初回処方となる場合は、2.5mg・2本(2週間分)7,500円(税込)が別途必要です。
当院では安全性を重視し、検査結果確認後の初回処方は2.5mgを2本(2週間分)のみとします。初回処方から2週間後に、副作用と自己注射の状況を確認します。
いいえ。2.5mgを合計4週間使用したうえで、体調や治療効果を確認し、増量の必要性を判断します。
7.5mg・4週間分44,000円と、増量前安全性検査5,500円を合わせて49,500円(税込)です。
毎月一律には行いません。初回と7.5mgへ増量する前に安全性検査を行い、その後は症状や検査結果などに応じて追加します。
マンジャロとゼップバウンドは、いずれもチルゼパチドを有効成分とする週1回の注射薬ですが、国内で承認されている対象疾患が異なります。マンジャロは2型糖尿病の治療薬として、ゼップバウンドは一定の条件を満たす肥満症および中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療薬として承認されています。
当院では、体重管理を目的とする注射治療には、当院では、体重管理を目的とする注射治療には、肥満症治療薬として国内承認されているゼップバウンドを使用します。ただし、ゼップバウンドであっても、国内承認上のBMI・合併症などの条件を満たさない方への処方は適応外使用となります。