もくじ
メディカルダイエットとは
当院では、来院された方の食事や運動など生活スタイルの見直し、基礎疾患(持病など)、家族歴(遺伝性の疾患など)、その方に合わせた様々な治療方法提案します。ちまたにあふれた置き換えダイエット、断食(ファスティング)、水がぶ飲みダイエットなど、医学的根拠に乏しいダイエット方法ではなく、健康で引き締まった体へのステップを当院で相談させていただきます。
メディカルダイエットの治療方針
肥満・内臓脂肪の蓄積は、糖尿病・高血圧症・脂質異常症などを引き起こします。その結果、心筋梗塞・脳卒中などその後の人生を大きく変えてしまうような疾患を発症する危険性が高くなります。肥満治療は、ただ体重計の目盛りを落とせばいい、と言うわけではありません。無理なダイエットは、筋肉量・骨密度の低下を招き老化を早めます。肥満症の原因として、食べ過ぎだけでなく甲状腺疾患、内分泌疾患、加齢による代謝低下、過食、運動不足など様々な原因が考えられます。当院では、肥満の問診票を利用したり、血液検査、診察にて現在の肥満を来たしている状態の原因を探っていきます。そのためには、患者さんに正確な情報を医師に伝えていただく必要があります。
日々の体重や、食事内容の記録などもしていただくよう提案することもあります。楽して痩せたいと皆さん思うのでしょうが、やはりひと手間かけて取り組んでいく姿勢は重要だと考えます。
メディカルダイエットの目的
体脂肪を落とすことのみを目標とはしておらず、内臓に負担をかけたり、シワだらけでたるんでしまうような老化を促進するようなダイエットは推奨していません。引き締まった筋肉・骨格を維持し、医師と患者さんのコミュニケーションをしっかりと取りながら、医学的アプローチを利用して、個々に合ったダイエットを提供していきます。
減量目標は月に0.5~1kgぐらいにしておきましょう。月に0.5kgでも年にすれば6kgの体重減少となります。急激な体重減少を目標にすると内臓系に負担をかけ、健康を損なったり見た目もシワが多くなったり筋肉が落ちたりと見た目も悪くなります。
また、目標体重に達成したことがゴールではありません。引き締まった身体、内臓を含め健康的な身体を維持していくことが大切ですので、長く続けていくことが重要です。
費用
●診察代
保険診療の場合:初診料(再診料)+処方箋代+(必要に応じて採血など検査費用)
●薬代
保険診療(3割負担)の場合:
漢方薬のみの金額 約900円/月
※その他、薬局での調剤費用などがかかります。
自費診療の場合:
αリポ酸注射:1本1,320円(税込) 2本1,630円(税込)※回数券使用
GLP-1(リベルサス)について
リベルサスはGLP-1受容体作動薬という種類の薬剤で、糖尿病やメディカルダイエットに使用される薬剤です。
リベルサスは経口薬のため、処方しやすい薬剤ではありますが、その服用方法は特殊で注意点があります。
リベルサスの飲み方
①空腹時に内服する(起床時)
②120ml程度の少ない水で内服する。
③服用後、30分間は薬を含め飲食は出来ません。
注意点
・錠剤はそのままの状態で服用してください(分割・粉砕及びかみ砕いて服用しないでください)
・多量の水、コーヒー、お茶、服薬ゼリーなどでの服用はできません
・湿気と光の影響を受けやすいため、服用直前に PTPシートから取り出すようにしてください
副作用について
リベルサスの副作用の中で起こりやすいのが、嘔気、腹部膨満感、便秘などの胃腸障害で、約5%の方に認められる症状だと言われています。
ただ、胃腸障害はリベルサス本来の胃腸の動きを止める作用が強く現れた結果とも考えられます。
治療開始後数週間で徐々に解消されることが多いです。リベルサスの治療効果は、内服から食事摂取までの時間の長さで変わることが分かっており、長くなればなるほど治療効果も強くなります。
内服から食事までの時間が空き過ぎる(たとえば1時間以上)ことにより、嘔気を感じる場合は、その時間をしっかり30分に短くすることで副作用が緩和されることがあります。
その他、リベルサスには低血糖や急性膵炎などの重大な副作用が生じる危険性もあります。
リベルサスは、基本的には数ある糖尿病治療薬の中では低血糖が起こりにくいとされていますが、過度なダイエットで極端な食事制限をしてしまうと、脱力感、倦怠感、集中力の低下、動悸、ふるえ、めまい、意識消失などの低血糖症状が出る恐れもあります。その場合は、直ぐに糖分を摂取して、早めに医療機関を受診して適切な処置を受けましょう。
また、国内においては肥満症に対しては適応症として認可されておらず、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
費用について
※ 初診時診察(採血込み):5,500円
リベルサス3mg | 10日分:3,000円(初回のみ) | 30日分:16,000円 |
リベルサス7mg | 30日分:23,000円 | |
リベルサス14mg | 30日分:38,000円 |
よくあるご質問
ダイエットに使われる漢方薬は何がありますか?
下記の漢方薬は肥満症の治療としてよく使われます。ただ、漢方薬にも副作用がありますので医師の管理のもとで内服されてください。
①防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
②大柴胡湯(だいさいことう)
③防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
その他、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)なども使われます。
GLP-1ダイエットの薬は、すぐに出してもらえますか?
まず血液検査をさせていただき、投与の御相談をさせていただきます。
また、国内においては肥満症に対しては適応症として認可されておらず、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
生活が不規則で、リベルサスを飲む時間が一定しませんがどうしたらいいですか?
胃の中が空の状況であれば朝出なくても構いません。
ただ血中濃度の安定のためには、なるべく1日の中で同じ時間帯で服用するのが望ましいです。
朝起きて水を飲んだり食事をしてしまいましたが、リベルサスはどうしたらいいですか?
内服しても効果が望めませんので、その日はスキップしてください。